今朝お友達へ手紙を出そうとしていたら、
いつ買ったのか桜の切手を引き出しで発掘。
ああ今年も貼り時を逸したわ…そんな花冷えの火曜日です。
ご存知の方も多いですが「花冷え」とは桜の季節にぐぐっと寒の戻りを迎える、
タイツ履きたいよ春なのに〜♪ な今日のような日のこと。
そしてこの時期必ずといっていいほど降る憎き雨は「花散らしの雨」と呼ばれ、
日本人にとって「花」といったら「桜」なんだなあ〜と昼なのにシミジミお酒が
すすみそうです。
他にも「花疲れ」「花衣」「花明かり」「花筏」など、桜にまつわる
言葉がたくさんあると知ったのは、学生時代にかじった俳句がきっかけ。
俳句に必要な季語を知ろうとまず入手したのは、季語事典のような『歳時記』。
春夏秋冬に分けて季語が紹介されているのですが、ページを繰るたびに
四季を彩る美しい日本語が胸に刺さります。こんなキレイな言葉を今まで
知らずに生きてきてさーせん!と懺悔し、言葉フェチの私の『聖書』に
昇格となりました。
ライターの仕事をしていると、よく「愛読書は?」と聞かれますが私は『歳時記』。めったに聞かれませんが「無人島に持っていける一冊は?」もこれ。
だって季語はただ読んで知るのではなく、想像力を無限に広げるチカラを
持っているから。ひとつの季語から思い出が甦ったり、冬でも真夏の海の煌めきを
心の中に感じられます。聖書は絶対飽きないらしいのですが、歳時記もそう。
きっとこれさえあれば、無人島の孤独生活を耐え抜いて無事に帰還できる!と
妄想も広がります。
そんな『歳時記』、オススメです。